学研全訳古語辞典 |
あやふ・し 【危ふし】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
あぶない。危険だ。
出典徒然草 一〇九
「いとあやふく見えしほどは言ふ事もなくて」
[訳] (高くて)大変危険に思われた間は何も言わないで。
②
不安だ。気がかりだ。
出典徒然草 一八六
「轡(くつわ)・鞍(くら)の具に、あやふきことやあるとみて」
[訳] 馬の轡や鞍などの馬具に、気がかりなところがありはしないかと見て。
③
不確実だ。
出典平家物語 五・富士川
「平らかに帰り上らむこともまことにあやふき有り様どもにて」
[訳] 無事に帰京することも本当に不確実なようすであって。
危ふしのページへのリンク |