学研全訳古語辞典 |
たらちね-の 【垂乳根の】
分類枕詞
①
「母」にかかる。語義・かかる理由未詳。
出典万葉集 二五一七
「たらちねの母に障(さや)らば」
[訳] お母さんに邪魔されたなら。
出典赤光 斎藤茂吉
「のど赤きつばくらめふたつ屋梁(はり)にゐてたらちねの母は死にたまふなり」
[訳] のどの赤いつばめが二羽、天井の梁(はり)にいて、その下で、いま母は死んでいこうとしている。
②
転じて、「親」にかかる。中古以降の用法。
出典古今集 離別
「たらちねの親の守りと」
[訳] 親がわが子の守りとして。
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