学研全訳古語辞典 |
うずもる 【埋もる】
⇒うづもる
うづも・る 【埋もる】
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
覆われて見えなくなる。うずもれる。
出典徒然草 一一
「木(こ)の葉にうづもるる懸樋(かけひ)」
[訳] 木の葉にうずもれている懸け樋。
②
人に知られないでいる。うずもれる。
出典徒然草 三八
「うづもれぬ名を長き世に残さんこそ」
[訳] 人に知られないでいない名声を長く後の世に残すようなことが。
うも・る 【埋もる】
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
うずまる。
出典日本書紀 天武
「伊予(いよ)の温泉(ゆ)、うもれて出(い)でず」
[訳] 伊予の温泉がうずまって出ない。
②
引きこもる。
出典源氏物語 手習
「もはら、かかるあだわざなどし給(たま)はず、うもれてなむ物し給ふめる」
[訳] まったくこのような無駄なことなどもなさらず、引きこもっていらっしゃるようだ。
③
奥まって、陰気である。
出典源氏物語 玉鬘
「少しうもれたれど」
[訳] (部屋は)少し奥まって、陰気であったが。◆中古以降は多く「むもる」と表記。
埋もるのページへのリンク |