学研全訳古語辞典 |
うち-た・つ 【打ち立つ】
活用{た/ち/つ/つ/て/て}
①
打つことに夢中になる。
出典大鏡 道隆
「御博奕(ばくやう)は、うちたたせたまひぬれば」
[訳] (道長公と伊周(これちか)公とのお二人の)博奕(ばくち)の双六(すごろく)は、打つことに夢中になりなさってしまうと。
②
出発する。
出典右京大夫集
「ここかしことうちたちたるさまなど」
[訳] あちらこちらと出発しているようすなど。◇「うち」は接頭語。
活用{て/て/つ/つる/つれ/てよ}
①
(勢いよく)立てる。
出典平家物語 九・樋口被討罰
「赤旗多くうちたてたれば」
[訳] 赤旗を多く立てたので。◇「うち」は接頭語。
②
盛んに打つ。
出典出世景清 浄瑠・近松
「嫌はず余さずうちたつる」
[訳] 遠慮なく十分に(刀で)盛んに打つ。
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