学研全訳古語辞典 |
かか・ふ 【抱ふ】
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
①
抱きかかえる。
②
自分に課せられたものとして持つ。かかえる。
出典平家物語 一一・鶏合壇浦合戦
「これ程の大事を前にかかへながら」
[訳] これ程の大事をこのさきに抱えているのに。
③
召しかかえる。雇い入れる。
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
香りが漂う。におう。
出典枕草子 いみじう暑きころ
「松の煙(けぶり)の香かの、車のうちにかかへたるも」
[訳] 松明(たいまつ)の煙の香りが、車の中に漂っているのも。
参考
自動詞「かかふ」は「香かふ」であるとし、別語とみる説もある。
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