学研全訳古語辞典 |
ふ・く 【更く】
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
①
時がたち、季節が深まる。たけなわになる。
出典新古今集 秋下
「秋ふけぬ鳴けや霜夜のきりぎりす」
[訳] 秋がたけなわになった。鳴きなさい。霜の(降る)夜のこおろぎよ。
②
更ける。夜が深くなる。
出典源氏物語 桐壺
「月のおもしろきに、夜ふくるまで遊びをぞし給(たま)ふなる」
[訳] 月が美しいので、夜が更けるまで音楽の催しをなさっているようだ。
③
年をとる。老いる。
出典拾遺集 雑上
「わが世のいたくふけにけるかな」
[訳] 私はひどく年をとってしまったことよ。
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