学研全訳古語辞典 |
ほん-ぢ 【本地】
①
仏・菩薩(ぼさつ)が仮に神の姿となって現れる垂迹身(すいじやくしん)に対して、仏・菩薩の本来の姿。本体。本身。
出典平家物語 一〇・維盛入水
「当山権現(ごんげん)はほんぢ阿弥陀如来(あみだによらい)にてまします」
[訳] 熊野本宮の仏の化身の神は本来の姿が阿弥陀如来でいらっしゃる。◇仏教語。⇒ほんぢすいじゃく。
②
本来の姿。本性。本質。
出典堤中納言 虫めづる姫君
「人は、まことあり、ほんぢたづねたるこそ、心ばへをかしけれ」
[訳] 人は、誠実さがあって、(物の)本来の姿を探求している、その心のありようがすばらしい。
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