学研全訳古語辞典 |
よこ-さま・なり 【横方なり・横様なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
横向きだ。
出典枕草子 八九月ばかりに
「雨の脚(あし)よこさまに騒がしう吹きたるに」
[訳] 雨の降り方が横向きに激しく吹きつけているときに。
②
普通ではない。自然でない。
出典源氏物語 桐壺
「よこさまなるやうにて、つひにかくなり侍(はべ)りぬれば」
[訳] 自然でない状態の死で、とうとうこのようになりましたので。
③
正しくない。非道だ。不当だ。
出典源氏物語 若菜上
「よこさまにいみじき目を見」
[訳] 不当にひどい目にあい。◆後に「よこざまなり」とも。
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