古語:

漫ろなりの意味

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すずろ・なり 【漫ろなり】

形容動詞ナリ活用

活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}


何とはなしだ。何ということもない。


出典源氏物語 若紫


「いみじく泣くのを見給(たま)ふも、すずろに悲し」


[訳] (尼君が)ひどく泣くのを(源氏が)ご覧になるのも、何とはなしに悲しい気がする。


思いがけない。予期していない。


出典伊勢物語 九


「つた・かへでは茂り、もの心細く、すずろなる目を見ることと思ふに」


[訳] つたやかえでが茂っていて、なんとなく心細く、思いがけない(ひどい)目にあうことだと感じていると。


無関係だ。筋違いだ。


出典大和物語 一四八


「すずろなる者に、なにか多く賜(た)ばむ」


[訳] 無関係な者に、どうしてたくさんおやりになるのだろうか。


むやみやたらだ。


出典徒然草 一六八


「大方は知りたりとも、すずろに言ひ散らすは」


[訳] 大体は知っていても、むやみやたらに言い散らすのは。◆「すぞろなり」「そぞろなり」とも。



すぞろ・なり 【漫ろなり】

形容動詞ナリ活用

「すずろなり」に同じ。



そぞろ・なり 【漫ろなり】

形容動詞ナリ活用

活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}


何ということがない。何とはなしである。


出典今昔物語集 二八・四二


「障子のそぞろに倒れかかるなりけり」


[訳] 障子が何ということもなく倒れかかるのであった。


無関係だ。筋違いだ。▽いわれや根拠がないさま。


出典蜻蛉日記 中


「この君の、かくそぞろなる精進(しやうじ)をしておはするよ」


[訳] この(道綱の)君が、このように無関係な精進(しようじん)をしていらっしゃるよ。


むやみだ。わけもない。


出典徒然草 七三


「その道知らぬは、そぞろに神のごとくに言へども」


[訳] その専門の分野を知らない人は、むやみに神様のように尊んで言うけれども。◆「すずろなり」とも。








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