学研全訳古語辞典 |
しほ-じ・む 【潮染む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
潮水や潮気にしみ染まる。▽海辺の生活が長く、それになれる意を含む。
出典源氏物語 明石
「世をうみにここらしほじむ身となりてなほこの岸をえこそ離れぬ」
[訳] 世の中がいやになって、長年海辺の生活になれた身になっても、やはりこの世への執着は捨て切ることができない。
②
物事に経験を積む。世なれる。
出典源氏物語 須磨
「ものを、とかく思ひめぐらし、世にしほじみぬる齢(よはひ)の人だにあり」
[訳] ものを、あれこれ思いめぐらし、世間の物事に経験を積んだ年齢の人さえいる。
潮染むのページへのリンク |