学研全訳古語辞典 |
む-しん・なり 【無心なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
分別がない。考えが浅い。
出典枕草子 頭の弁の御もとより
「まろなどに、さることいはむ人、かへりてむしんならむかし」
[訳] 私などに、そんな歌などを詠(よ)みかける人は、かえって分別がないというものでしょうよ。
②
無風流だ。情趣を解さない。
出典宇津保物語 国譲上
「人の遊びせむ所には、草刈り笛吹くばかりの心どもにて、いとむしんにて侍(はべ)り」
[訳] 人が音楽を演奏するような場では、やっと草刈り笛を吹くぐらいの趣向で、まったく無風流なことであります。
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