学研全訳古語辞典 |
ぶ-さた・なり 【無沙汰なり・不沙汰なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
ほうっておく。とりあわないでいる。
出典沙石集 一
「地頭の申すところ一分の道理なりとて、ぶさたなりける間」
[訳] 地頭の申すことは道理が少ないといって、とりあわないでいるうちに。
②
無関心だ。知らないでいる。
出典沙石集 五
「世間の事は無下(むげ)にぶさたなり」
[訳] 世間のことには、極めて無関心である。
③
怠けている。おろそかだ。
出典太平記 七
「用心の体(てい)少しぶさたにぞなりける」
[訳] 用心のようすが少しおろそかになってしまった。
④
あいさつや訪問をしないでいる。
出典平治物語 下
「尋ねたく思ひつれども、…今もぶさたなり」
[訳] 尋ねたいと思っていたが、…今も訪問をしないでいる。
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