学研全訳古語辞典 |
くる・ふ 【狂ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
(神や物の怪(け)などがのりうつって心が)正常ではなくなる。
出典奥の細道 出発まで
「そぞろ神の物につきて心をくるはせ」
[訳] 人の心を浮き立たせる神が(私に)取り付いて心を正常でなくならせ。
②
精神が異常になる。気が狂う。心が乱れる。
出典万葉集 七五一
「くるひにくるひ思ほゆるかも」
[訳] 心が乱れに乱れて(あなたのことが)思われることだなあ。
③
(気が狂ったように)激しくあばれ回る。
出典平家物語 四・橋合戦
「ひとへに死なんとぞくるひける」
[訳] ただもう死のうとばかりに狂ったように激しくあばれ回った。
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