学研全訳古語辞典 |
らう-ぜき・なり 【狼藉なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
入り乱れている。乱雑だ。
出典平家物語 六・紅葉
「野分(のわき)はしたなう吹いて、紅葉(こうえふ)みな吹き散らし、落葉(らくえふ)すこぶるらうぜきなり」
[訳] 秋のはげしい風が無情に吹いて、紅葉をみな吹き散らし、落ち葉がはなはだしく乱雑である。
②
乱暴だ。無礼だ。
出典平家物語 一・殿上闇討
「鈴の綱の辺に布衣(ほうい)の者の候ふは何者ぞ。らうぜきなり」
[訳] (清涼殿の殿上の間の)鈴の綱のあたりに無紋の狩衣(かりぎぬ)の者がいるのは何者だ。無礼である。
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