学研全訳古語辞典 |
し・ふ 【癈ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
目や耳などの感覚がまひする。身体の器官がだめになる。老いぼれる。
出典万葉集 一七八三
「松反(がへ)り(=枕詞(まくらことば))しひてあれやは三栗(みつぐり)の(=枕詞)中上(なかのぼ)り来(こ)ぬ麻呂(まろ)といふ奴(やつこ)」
[訳] 老いぼれてしまったのか。中上り(=国司の、在任中の上京)もして来ない。麻呂というやつは。
活用{ひ/ひ/ふ/ふる/ふれ/ひよ}
[一]に同じ。
出典今昔物語集 一四・三六
「身に重き病を受けて、たちまちに二つの耳しひぬ」
[訳] 身に重病をおって、あっという間に両耳がだめになって(=聞こえなくなって)しまった。
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