学研全訳古語辞典 |
ま-ぐ・る 【眩る】
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
目がくらむ。めまいがする。気絶する。「まくる」とも。
出典方丈記
「あるいは焰(ほのほ)にまぐれてたちまちに死ぬ」
[訳] ある者は炎に目がくらんでまたたく間に死んでしまう。
く・る 【暗る・眩る】
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
心が暗く沈む。
出典源氏物語 桐壺
「闇(やみ)にくれて臥(ふ)し給(たま)へる程に」
[訳] (嘆きの)やみの中に心が暗く沈んで悲しみにくれなさっているうちに。
②
(悲しみなどにうちひしがれて)目の前が真っ暗になる。目がくらむ。
出典平家物語 九・敦盛最期
「目もくれ、心も消え果てて」
[訳] 目もくらみ、気も遠くなってしまって。
③
(涙で)目が曇る。目がかすむ。
出典源氏物語 桐壺
「涙にくるる秋の月」
[訳] ⇒くものうへも…。
④
(悲しみや欲望のために動転して)思慮を失う。思いまどう。
出典源氏物語 若菜下
「御心もくれてわたり給(たま)ふ」
[訳] お心も思いまどっていらっしゃる。
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