学研全訳古語辞典 |
すぢ-か・ふ 【筋交ふ・筋違ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
斜めに交差する。斜めになる。
出典源氏物語 常夏
「行(くだり)のほど、端ざまにすぢかひて倒れぬべく見ゆるを」
[訳] (近江(おうみ)の君の書いたものは)行(ぎよう)の具合が、端の方に行くにつれて斜めになって倒れてしまいそうに見えるのを。
②
斜めに向かい合う。
出典枕草子 宮にはじめてまゐりたるころ
「いかでかはすぢかひ御覧ぜられむとて」
[訳] なんとかして、斜めに向かい合って(私を)ご覧になっていただこうとして。
③
筋道と行き違う。くいちがう。そむく。
出典浜松中納言 四
「あまり世にすぢかひて」
[訳] 度外れて世間にそむいて。
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
斜めにする。
出典中務内侍
「太刀を横さまにすぢかへたるやうにつけて」
[訳] 太刀を横に向けて斜めにしているようにつけて。
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