学研全訳古語辞典 |
なおざりなり 【等閑なり】
⇒なほざりなり
なほざり・なり 【等閑なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
本気でない。いいかげんだ。注意を払わない。おろそかだ。
出典後撰集 秋下
「なほざりに秋の山辺を越え来れば織らぬ錦(にしき)を着ぬ人ぞなき」
[訳] (降りかかる落葉に)注意を払うこともなく秋の山辺を越えて来たので、織らない錦(=紅葉の錦)を着ていない人とてないことよ。
②
あっさりしている。ほどほどだ。
出典徒然草 一三七
「よき人は、ひとへに好(す)けるさまにも見えず、興ずるさまもなほざりなり」
[訳] 教養のある人は、いちずに情趣を好もしがるようにも見えないし、おもしろがるさまもあっさりしている。
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