学研全訳古語辞典 |
くは・し 【細し・美し】
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
うるわしい。細やかで美しい。
出典万葉集 三三三一
「走り出(で)のよろしき山の、出(い)で立ちのくはしき山ぞ」
[訳] 山並みの伸びる形がよい山で、そびえている姿がうるわしい山よ。◇上代語。
参考
「かぐはし」「まぐはし」「くはし女(め)」など複合語で用いられることが多い。
くわし 【細し・美し・詳し・精し】
⇒くはし
ほそ・し 【細し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
(太さが)細い。(幅が)狭い。(体が)やせている。ほっそりしている。
出典源氏物語 真木柱
「御姿いとどほそう、か弱げなり」
[訳] (北の方の)お姿は、ますますやせ細り、弱々しげである。◇「ほそう」はウ音便。
②
(量・力・程度が)少ない。弱々しい。低い。
出典枕草子 殿上の名対面こそ
「高くほそく名乗り」
[訳] (滝口の武士は)高く、あるいは、低く名のって。
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