学研全訳古語辞典 |
ま・く 【蒔く・播く・撒く】
活用{か/き/く/く/け/け}
①
種や餌(えさ)をまく。まき散らす。
出典徒然草 一六二
「堂の内まで餌(え)をまきて」
[訳] 堂の中までえさをまいて。
②
散らし書きにする。▽書法の一つ。
出典源氏物語 須磨
「白き唐(から)の紙四、五枚ばかりをまきつづけて」
[訳] 白い唐紙四、五枚ほどを散らし書きにしつづけて。
③
(蒔絵(まきえ)で)金銀粉などをまき散らす。蒔絵をする。
出典大鏡 伊尹
「海賦(かいぶ)に蓬莱山(ほうらいさん)・手長(てなが)・足長(あしなが)、金(こがね)してまかせ給(たま)へり」
[訳] 海辺の景色の図に蓬莱山・手長(=古代中国の想像上の人間。「足長」も同じ)・足長を金で蒔絵になさった。
蒔くのページへのリンク |