学研全訳古語辞典 |
おろ-おろ
①
大ざっぱに。ざっと。
出典増鏡 序
「ただおろおろ見及びし物どもは」
[訳] ただざっと見ることができたものは。
②
ところどころ。
出典宇治拾遺 一一・一二
「髪もはげて、白きとてもおろおろある頭に」
[訳] 髪もはげて、白髪もところどころある頭に。
③
ぼつぼつ。少しずつ。
出典雨月物語 菊花の約
「諸子百家のことおろおろ語り出(い)で」
[訳] 諸子百家のことをぼつぼつ話し出して。◆「おろおろと」の形でも使う。
注意
現代語の「おろおろ」は、どうしてよいかわからずあわてる意だが、古語にはその意味はない。
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