学研全訳古語辞典 |
せん-だち 【先達】
「せんだつ」に同じ。
せん-だつ 【先達】
①
修行・学問などで、先に道に達すること。また、その人。先人。先輩。
出典徒然草 二一九
「せんだつ、後世(こうせい)を畏(おそ)るといふこと、この事なり」
[訳] 先輩が、後輩を畏敬するということは、このことである。
②
修験道(しゆげんどう)で、修行を重ね、峰入り(=修行のため大和の大峰山(おおみねさん)に入ること)のときなどに他の修験者を先導すること。また、その人。
出典平家物語 一・鱸
「伊勢(いせ)の海より船にて熊野(くまの)へ参られけるに、…せんだつ申しけるは」
[訳] 伊勢の海から船で熊野へおいでになるときに、…修験道の先導者が申したことは。
③
案内者。指導者。
出典徒然草 五二
「少しのことにも、せんだつはあらまほしきことなり」
[訳] ちょっとしたことでも、指導者はあってほしいものである。◆「せんだち」とも。
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