学研全訳古語辞典 |
さし-い・る 【差し入る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
差し込む。
出典徒然草 一〇
「さしいりたる月の色も、一(ひと)きはしみじみと見ゆるぞかし」
[訳] 差し込んでいる月の光も、いちだんとしみじみと見えるものだ。◇「射し入る」とも書く。
②
入る。入り込む。
出典枕草子 五月ばかりなどに
「ものの枝などの、車の屋形などにさしいるを」
[訳] 何かの木の枝などが車の屋形などに入り込むのを。◇「さし」は接頭語。
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
入れる。
出典竹取物語 燕の子安貝
「燕(つばくらめ)の巣に手をさしいれさせてさぐるに」
[訳] 燕(つばめ)の巣に手を入れさせて探るが。◆「さし」は接頭語。
さしい・るのページへのリンク |