学研全訳古語辞典 |
真間
分類地名
歌枕(うたまくら)。今の千葉県市川市真間付近の地。『万葉集』に歌われた伝説の美少女「真間の手児奈(てこな)」によって有名である。
ま-ま 【間間】
物と物とのあいだあいだ。あいだごと。
出典徒然草 二一九
「かやうにままにみな一律を盗めるに」
[訳] このように(横笛は、穴の)あいだごとにすべて一律(の音階)を忍ばせているのに。
時には。時として。折々。
出典平家物語 六・葵前
「位を退いてのちは、ままさるためしもあんなり」
[訳] 退位した後は、時としてそのような例もあるようだ。
まま- 【継・庶】
①
親子の関係で血のつながりのないことを表す。「まま子」「まま母」。
②
兄弟・姉妹の関係で、腹違いであることを表す。「まま兄弟(あにおと)」
まま 【崖】
がけ。急斜面。
真間の手児奈
分類人名
下総(しもうさ)の国葛飾(かつしか)郡の真間の里(今の千葉県市川市)に住んでいたという伝説の女性。多くの男性に求婚されて悩んだ末、水中に身投げしたという。『万葉集』に現れる。
まま 【儘・随】
①
(…の)とおり。(…の)まま。▽成り行きに任せること。
出典源氏物語 少女
「ただのたまふままの御心にて」
[訳] ただおっしゃるとおりのお心で。
②
心のまま。思うとおり。
出典源氏物語 澪標
「世の中の事、…この大臣(おとど)の御ままなり」
[訳] 世の中のことは、…この大臣のお心のままである。
③
そのまま。それきり。
出典源氏物語 末摘花
「しか。まかで侍(はべ)るままなり」
[訳] そうです。(宮中から)退出しましてそのまま(こちらへ参上したの)です。
参考
多く形式名詞として用いる。
ま-ま 【乳母】
乳母(うば)。めのと。
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