学研全訳古語辞典 |
むかしおもふ…
分類和歌
「昔思ふ草の庵(いほり)の夜の雨に涙な添へそ山ほととぎす」
出典新古今集 夏・藤原俊成(ふぢはらのとしなり)
[訳] 宮中に出仕して華やかだった昔を懐かしんでいる草庵(そうあん)の夜の雨に、悲しい声で鳴いてさらに涙を加えさせないでくれ、山ほととぎすよ。
鑑賞
白居易(はくきよい)の詩句「蘭省(らんせい)の花の時錦帳(きんちやう)の下(もと)、廬山(ろざん)の雨の夜草庵の中(うち)」を基に詠まれたもので、草庵に住み、懐旧の念に涙する人の立場に立って詠んでいる。
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