学研全訳古語辞典 |
やれ
これ。やあ。いや。▽呼びかけたり、注意を引いたり、ふと気づいたり、思いがけないことのあったりしたときなどに発する語。
出典八番日記 俳文
「やれ打つな蠅(はへ)が手をすり足をする―一茶」
[訳] ⇒やれうつな…。
やれ
《接続》種々の語に付く。
①
〔不確か〕…か。…だろうか。
出典釣狐 狂言
「往(い)のうやれ戻らうやれ」
[訳] 帰ろうか、戻ろうか。
②
〔類似した事柄の列挙〕…だとか…だとか。…やら…やら。…だの…だの。
出典醒睡笑 咄本
「和泉(いづみ)の国には何ともをかしき名字がある。野尻(のじり)のやれ、草部のやれ」
[訳] 和泉の国にはまったくおもしろい名字がある。野尻だとか、草部だとか。◆副助詞「やら」の変化した語。近世語。
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