学研全訳古語辞典 |
ふ-せう・なり 【不肖なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
愚かだ。劣っている。
出典平家物語 九・越中前司最期
「盛俊(もりとし)身こそふせうなれども」
[訳] 盛俊は、自分自身、愚かではあるけれども。
②
親に似ないで愚かだ。
出典神皇正統記 武烈
「尭(げう)の子丹朱、ふせうなりしかば舜(しゆん)に授け」
[訳] 尭の子丹朱は、親に似ないで愚かであったので(帝位を)舜に授けて。
③
不遇だ。境遇にめぐまれない。
出典ささめごと
「慶雲(きやううん)は身の程やふせうなりけむ」
[訳] 慶雲(=歌人)の身の上は不遇であったのだろうか。
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