学研全訳古語辞典 |
にほは・す 【匂はす】
活用{さ/し/す/す/せ/せ}
①
美しく染める。美しく色づける。
出典万葉集 三六七七
「秋の野をにほはす萩(はぎ)は咲けれども」
[訳] 秋の野を美しく染める萩は咲いたけれども。
②
香りを漂わせる。薫らせる。
出典枕草子 南ならずは東の
「火取りに火深う埋(うづ)みて、心細げににほはしたるも」
[訳] 火取り香炉に火を深く埋めて、かすかに香りを漂わせているのも。
③
それとなく知らせる。ほのめかす。
出典源氏物語 横笛
「まほにあらねど、うちにほはしおきて」
[訳] はっきりではないが、(気持ちを)ちょっとほのめかしておいて。
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