学研全訳古語辞典 |
はづ・る 【外る】
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
外へ出る。はみ出る。外れる。
出典枕草子 五月ばかりなどに
「急ぎてとらへて折らむとするほどに、ふと過ぎてはづれたるこそ」
[訳] (牛車(ぎつしや)の屋形に入って来た枝を)急いでつかまえて折ろうとするときに、すばやく過ぎて外れてしまうのは。
②
離れる。のく。分かれる。
出典源氏物語 関屋
「関屋よりさとはづれ出(い)でたる旅姿どもの」
[訳] 関屋からさっと離れ出たような(盛大な源氏一行の)旅姿の。
③
及ばない。届かない。
出典源氏物語 野分
「髪の、まだ丈にははづれたる末の」
[訳] 髪の、まだ背丈には及ばないでいる先が。
④
その中に入らない。除外される。もれる。
出典枕草子 五月の御精進のほど
「今宵(こよひ)の歌にはづれてはをる」
[訳] (どうして)今夜の歌会の仲間から除外されているのか。
⑤
目標からそれる。外れる。
出典古今著聞集 三四七
「右の脇(わき)の下を又五寸ばかりのきてはづれぬ」
[訳] (矢は)右の脇の下五寸ほど離れてそれてしまった。
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