学研全訳古語辞典 |
おもひ-あ・ふ 【思ひ敢ふ】
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
〔下に打消の語を伴って〕
①
思い切る。
出典詞花集 恋下
「忘らるる身はことわりと知りながらおもひあへぬは涙なりけり」
[訳] 忘れられるわが身はもっともだと知りながらも、思い切らないのは涙である(=涙はとまらない)ことよ。
②
考え及ぶ。思いつく。
出典源氏物語 東屋
「まだおもひあへぬほどなれば、心騒ぎて」
[訳] まだ(訪問されるとは)考え及ばないときなので、あわてて。
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