学研全訳古語辞典 |
おもひ-とど・む 【思ひ止む】
活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}
①
断念する。思いとどまる。
出典雨月物語 浅茅が宿
「海にや沈みたまひけんとひたすらにおもひとどめて」
[訳] 海に沈んでしまわれただろうかとすっかり(故郷へ帰るのを)断念して。
②
心にとめる。気にとめる。
出典更級日記 鏡のかげ
「心にもおもひとどめでまかでぬ」
[訳] 心にもとめないで(お寺から)退出した。
おもひ-や・む 【思ひ止む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
あきらめる。思いとどまる。
出典万葉集 一四九
「人はよしおもひやむとも玉鬘(たまかづら)(=枕詞(まくらことば))影に見えつつ忘らえぬかも」
[訳] 人はたとえあきらめるとしても(私は)面影に見えて忘れられないことだ。
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