学研全訳古語辞典 |
おもひ-け・つ 【思ひ消つ】
活用{た/ち/つ/つ/て/て}
①
気にかけないようにする。無理に忘れる。
出典源氏物語 賢木
「この御事をおもひけちて、あはれなる雪の雫(しづく)に濡(ぬ)れ濡れ行ひ給(たま)ふ」
[訳] この御こと(=恋い慕う藤壺(ふじつぼ)のこと)を無理に忘れて、(源氏は)しみじみとした趣のある雪の雫にぬれながら勤行(ごんぎよう)をなさる。
②
無視する。
出典源氏物語 葵
「人の、おもひけち、なき物にもてなすさま」
[訳] あの人(=葵(あおい)の上)が、(私を)無視して、ないもののように扱うようす。
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