学研全訳古語辞典 |
うれへ 【憂へ・愁へ】
①
嘆き。
出典万葉集 一七五七
「草枕(くさまくら)(=枕詞(まくらことば))旅のうれへを慰さもる事もありやと」
[訳] 旅の嘆きを慰めることもあろうかと。
②
嘆願。訴え。
出典竹取物語 蓬莱の玉の枝
「かのうれへせし匠(たくみ)をば、かぐや姫呼びすゑて」
[訳] あの訴えをした職人を、かぐや姫が呼んで座らせて。
③
災い。心配事。
出典源氏物語 薄雲
「かかる老い法師の身にはたとひうれへ侍(はべ)りとも」
[訳] このような老法師の身にはかりに災いがございますとしても。
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