学研全訳古語辞典 |
て-なら・す 【手馴らす・手慣らす】
活用{さ/し/す/す/せ/せ}
①
使い慣らす。
出典源氏物語 夕霧
「かのてならし給(たま)へりし螺鈿(らでん)の箱なりけり」
[訳] あの(六条御息所(ろくじようのみやすどころ)が)使い慣らしていらっしゃった螺鈿(=漆器に貝をはめこんだ細工)の箱であった。
②
手なずける。飼いならす。
出典源氏物語 若菜下
「このてならしし猫の、いとらうたげにうち鳴きて来たるを」
[訳] この飼いならした猫が、たいそうかわいらしいようすで鳴きながらやって来たのを。◆「たならす」とも。
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