学研全訳古語辞典 |
うち-かづ・く 【打ち被く】
活用{か/き/く/く/け/け}
かぶる。頭の上にのせる。(たまわった衣服などを)肩にかける。
出典枕草子 にくきもの
「伊予簾(いよす)などかけたるに、うちかづきて」
[訳] 伊予の国(愛媛県)産の粗末な簾(すだれ)などが掛けてあるのを、(くぐるときにそれを)頭にかぶって。◆「うち」は接頭語。
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
(褒美として衣服などを)人の肩にかけて与える。
出典源氏物語 竹河
「侍従は、あるじの君にうちかづけて往(い)ぬ」
[訳] 侍従の君(=薫(かおる))は、(着物をこの家の)主人である方(=藤侍従(とうじじゆう))の肩にかけて与えて帰る。◆「うち」は接頭語。
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