学研全訳古語辞典 |
も-じ 【文字】
①
字。
②
(仮名文字で表される)音(おん)の数。音節。
出典古今集 仮名序
「ちはやぶる(=枕詞(まくらことば))神世には、歌のもじも定まらず」
[訳] 神の世には、歌の音数も(三十一文字とは)決まっておらず。
③
言葉。用語。
出典枕草子 ふと心おとりとかするものは
「男も女も、ことばのもじいやしう遣ひたるこそ」
[訳] 男でも女でも、言葉の用語を下品につかったのは。
④
文章。学問。◆「もんじ」の撥音(はつおん)の無表記。
-もじ 【文字】
語、もしくは語の後半を省いた形に添えて、その語が表すものを上品にいう。室町時代に宮中の女房が用いた「女房詞(にやうばうことば)」に始まり、模倣もされた。「かもじ(=髪)」「しゃもじ(=杓子(しやくし))」
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