学研全訳古語辞典 |
しがら・む 【柵む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
からみつける。からめる。
出典万葉集 一〇四七
「萩(はぎ)の枝(え)をしがらみ散らし」
[訳] 萩の枝をからみつけ花を散らし。
②
「しがらみ」を作りつける。
出典狭衣物語 二
「涙川流るる跡はそれながらしがらみとむる面影ぞなき」
[訳] 涙が流れる跡ははっきりしていながら、しがらみを作ってせきとめておきたい面影は見ることができない。
活用{ま/み/む/む/め/め}
からみつく。妨げになる。
出典源氏十二段 浄瑠・近松
「さすが人目のしがらみて、あはれはかなき世の中や」
[訳] そうはいっても他人の目が妨げになって、ああなんとはかない世の中だことよ。
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