学研全訳古語辞典 |
しづ・く 【沈く】
活用{か/き/く/く/け/け}
①
(水底に)沈んでいる。
出典万葉集 四一九九
「藤波(ふぢなみ)の影なす海の底清みしづく石をも珠(たま)とそわが見る」
[訳] 藤の花が影を映す湖の底が清いので沈んでいる石をも真珠かと私は見ることだ。
②
(水面に)映っている。
出典古今集 哀傷
「水の面(おも)にしづく花の色さやかにも君がみ影のおもほゆるかな」
[訳] 水面に映っている花の色のようにはっきりとあなたの御面影が自然に思われることだなあ。
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