学研全訳古語辞典 |
あさ・る 【漁る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
えさや食物を探し求める。
出典万葉集 一四四六
「春の野にあさる雉(きぎし)の」
[訳] 春の野でえさを探し求めるきじが。
②
魚や貝や海藻などをとる。
出典源氏物語 須磨
「潮干(しほひ)の潟(かた)にあさりても」
[訳] 干潟で魚貝や海藻などをとっても。
③
あちらこちら探し求める。
出典徒然草 五四
「掘らぬ所もなく山をあされども」
[訳] 掘りおこさない所もないくらい山じゅう探し求めるけれども。
いざ・る 【漁る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
魚や貝などをとる。漁をする。
出典万葉集 三六四八
「海原(うなはら)の沖辺(おきへ)にともしいざる火は明あかして灯せ」
[訳] 広い海の沖のあたりにともして漁をする火は明るく照らしてくれ。◆後に「いさる」とも。
すな-ど・る 【漁る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
漁をする。魚貝をとる。
出典万葉集 六二五
「妹(いも)がためわがすなどれる藻臥(もふし)束鮒(つかふな)」
[訳] あなたのために私が漁をした藻にひそんでいた小鮒(である)。
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