学研全訳古語辞典 |
され-ども 【然れども】
「されど」に同じ。
出典徒然草 八五
「人の心すなほならねば、偽(いつは)りなきにしもあらず。されどもおのづから正直の人などかなからん」
[訳] 人間の心は正直でないので、必ずしも偽りがないわけではない。しかしまれに正直な人がどうしていないはずがあろうか。◆ラ変動詞「さり」の已然形に接続助詞「ども」が付いて一語化したもの。
しかれ-ども 【然れども】
そうではあるが。しかしながら。
出典土佐日記 二・四
「『風雲(かぜくも)の気色(けしき)はなはだ悪(あ)し』と言ひて、船出(い)ださずなりぬ。しかれども、ひねもすに波風立たず」
[訳] 「風や雲のようすが悪い」と言って、船を出さないでしまった。しかしながら、一日じゅう波風は立たない。◆ラ変動詞「しかり」の已然形に接続助詞「ども」が付いて一語化したもの。
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