学研全訳古語辞典 |
さ-さ 【然然】
これこれ。しかじか。▽詳しく述べるべきことを省略して述べるときに用いる。
出典蜻蛉日記 下
「ささの所に月ごろはものせらるる」
[訳] これこれの所に数か月来移り住んでおられます。◆副詞「さ」を重ねたもの。
しか-しか 【然然】
これこれ。こうこう。「しかじか」とも。▽具体的な内容を省略するときに用いる語。
出典源氏物語 若紫
「『しかしかなむ』と聞こゆれば」
[訳] 「これこれで」と申し上げると。
そのとおり。いかにも。そうそう。▽あいづちを打つときに用いる語。
出典大鏡 序
「しかしか、いと興あることなり」
[訳] いかにも、たいそうおもしろ味のあることだ。
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