学研全訳古語辞典 |
むつま・し 【睦まし】
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
①
親しい。仲がよい。親密である。
出典源氏物語 若紫
「御供にむつましき四五人(よたりいつたり)ばかりして」
[訳] お供に親しい者四、五人ほどを連れて。
②
慕わしい。懐かしい。
出典源氏物語 夕顔
「見し人の煙(けぶり)を雲と眺むれば夕べの空もむつましきかな」
[訳] 契りを結んだあの人を火葬にした煙を雲として眺めると、夕方の空も慕わしいことだ。◆中世末ごろから「むつまじ」とも。
注意
②の意味は現代語「むつまじい」にはない。
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