学研全訳古語辞典 |
まつ・ふ 【纏ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
「まとふ[一]」に同じ。
出典源氏物語 真木柱
「ただ涙にまつはれておはす」
[訳] ただもう涙にまとわりつかれて(=涙にぬれて)いらっしゃる。
「まとふ[二]」に同じ。
まと・ふ 【纏ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
からみ付く。巻き付く。
出典平家物語 六・慈心房
「法衣(ほふえ)自然(じねん)に身にまとって肩にかかり」
[訳] 僧衣が自然に体にからみ付いて肩にかかり。◇「まとっ」は促音便。
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
からみ付かせる。身につける。
出典宇治拾遺 一四・三
「経頼(つねより)が足を三、四返ばかりまとひけり」
[訳] (蛇は)経頼の足を三、四回ほどからみ付かせた。
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