学研全訳古語辞典 |
いひ-い・る 【言ひ入る】
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
(屋外から)中にいる人に向かって言う。
出典大和物語 七六
「門(かど)のはざまよりいひいれける」
[訳] 門のすき間から中にいる人に向かって言った。◇人や手紙を介して述べる場合にもいう。[反対語] 言ひ出(い)だす。
②
案内を申し入れる。
出典徒然草 七六
「聖法師(ひじりほふし)のまじりていひいれ、たたずみたるこそ」
[訳] 修行僧がまじって案内を申し入れ、(門口に)たたずんでいるのは。
③
言い含める。ささやく。
出典枕草子 あかつきに帰らむ人は
「女の耳にいひいれて」
[訳] 女の耳にささやいて。
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