学研全訳古語辞典 |
こと-ぐさ 【言種・言草】
①
いつも話す事柄。いつもの決まり文句。口癖。
出典伊勢物語 一〇八
「常のことぐさに言ひけるを」
[訳] ふだん口癖のように言っているのを。
②
話の種。話題として好んで使われる事柄。
出典源氏物語 常夏
「若き人々のことぐさには、な笑はせ給(たま)ひそ」
[訳] 若い女房たちの話の種にして笑い者にさせなさいますな。
③
言い回し。言葉。
出典徒然草 一四
「ただいかに言ひすてたることぐさも、みないみじく聞こゆるにや」
[訳] どんなに無造作に言った言葉でも、すべてりっぱに聞こえるのであろうか。
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