学研全訳古語辞典 |
そ・る 【逸る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
思わぬ方向に進む。離れる。それる。
出典落窪物語 一
「このごろ御心(みこころ)そり出(い)でて、化粧(けさう)はやりたりとは見ゆや」
[訳] このごろお心がそれて出て、化粧に夢中になっていると見えるよ。
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
[一]に同じ。
出典栄花物語 初花
「左よろづにおぼしむつかりて、…それにけり」
[訳] 左(の鶏)は万事につけて立腹し、…思いもかけぬ方向に行ってしまった。
はや・る 【逸る・早る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
興に乗る。夢中になる。
出典落窪物語 一
「化粧(けさう)はやりたりとは見ゆや」
[訳] 化粧に夢中になっていると見えるよ。
②
勇み立つ。勢いづく。
出典大鏡 頼忠
「いみじうはやる馬にて」
[訳] たいそう勇み立つ馬で。
③
あせる。いらだつ。
出典源氏物語 常夏
「この人も、はた、気色(けしき)はやれる」
[訳] この人も、またようすがいらだっている。
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