学研全訳古語辞典 |
な・る 【慣る・馴る】
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
慣れる。
出典更級日記 物語
「たれもいまだ都なれぬほどにて、え見つけず」
[訳] だれもがまだ都に慣れていないころなので、見つけ出すことができない。
②
うちとける。なじむ。親しくなる。
出典古今集 羇旅・伊勢物語九
「唐衣(からころも)きつつなれにしつましあればはるばるきぬるたびをしぞ思ふ」
[訳] ⇒からころも…。
③
よれよれになる。体によくなじむ。
出典源氏物語 若紫
「山吹(やまぶき)などのなれたる着て」
[訳] 山吹襲(がさね)かなにかの体によくなじんだものを着て。◇「萎る」とも書く。
④
古ぼける。
出典源氏物語 蓬生
「御調度(おほんてうど)どもも、いと古体になれたるが」
[訳] 御調度品の数々も、たいへん古風で古びているが。◇「褻る」とも書く。
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