学研全訳古語辞典 |
こん 【魂】
たましい。霊魂。
参考
肉体をつかさどる陰のたましいの「魄(はく)」に対し、精神をつかさどる陽のたましいをいう。
たま 【魂・霊】
たましい。霊魂。
出典徒然草 一九
「亡き人の来る夜とて、たま祭るわざは」
[訳] 亡くなった人がよみがえってくる夜だというので、そのたましいを祭る行事は。
参考
「魂(たま)」は、人や動植物に宿って生命活動や精神活動を営むものとされ、体内から抜け出すこともあり、また、人の死後も存続し活動すると考えられていた。そのため、「魂」が肉体から離れないようにするまじないや、死者の「魂」を招いたり祭ったりする行事も行われた。
たましひ 【魂】
①
「たま(魂)」に同じ。
②
心の働き。精神。知恵。思慮分別。
出典大鏡 道長下
「かやうのたましひのある事は、すぐれたる御房(ごばう)ぞかし」
[訳] このような思慮分別があるということは、すぐれた僧なのだ。
③
天分。才能。
出典源氏物語 絵合
「筆とる道と、碁打つ事とぞ、あやしうたましひの程見ゆるを」
[訳] 筆を取る書道と、碁を打つことには、不思議なことに才能のあるようすが見えるのを。
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