学研全訳古語辞典 |
さ-ま 【狭間】
①
すきま。
②
城壁・櫓(やぐら)などに設けて、外のようすを見たり、矢・弾丸などを打ち放ったりするための小窓。
はさ-ま 【狭間・迫間】
①
(物と物との間の)すきま。
出典伊勢物語 一〇〇
「後涼殿(こうらうでん)のはさまを渡りければ」
[訳] 後涼殿(と清涼殿)の間のすきまを通って行ったところ。
②
谷。谷間。
出典義経記 七
「どの山を、どのはさまにかかりて行かむずるぞ」
[訳] どの山を、どの谷間を通って行こうとするのか。
③
あいま。▽ある事柄から次の事柄に移る、その間の短い時間。
出典宇治拾遺 一一・九
「そのはさまは、唇ばかりはたらくは、念仏なめりと見ゆ」
[訳] そのあいまには、唇だけが動くのは、(やはり)念仏を唱えているように見える。
④
弓・鉄砲などをうつために、城壁に設けた穴。◆中世以降は「はざま」。
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