学研全訳古語辞典 |
あたら 【惜・可惜】
惜しい。もったいない。せっかくの。
出典方丈記
「いかが要なき楽しみを述べて、あたら時を過ぐさむ」
[訳] どうして役に立たない楽しみを述べて、せっかくの(大切な)時を過ごそうか、いや、過ごすことはない。
もったいないことに。惜しいことにも。
出典源氏物語 賢木
「あたら、思ひやり深うものし給(たま)ふ人の」
[訳] 惜しいことに、(あれほど)思慮の深くていらっしゃるお方が。
参考
形容詞「あたらし」のもとをなす部分で、立派なものに対し、その価値相当に扱われないことを残念だという感情を表す。
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